聖書は読んだ
少なくとも福音書は何度かくりかえし
そこでイエスの声を聞いた・・・
阿含経も読んだ
釈迦の説いた教えに限りなく近いと言われる
そこで釈迦の歩く姿を見た・・・
ようやく読もうと思った
諸経の王と賞され
大乗の精華といわれる
法華経
聖徳太子は
海を渡って将来したばかりのこの経を読み
いち早く自分で注釈書を書いた
そして最澄が比叡山を開いて根本経典にすえて以来
われらが祖師たちは
皆これを読んで真理を捜し求めたのだ
市井の人々も
多くこれを聞いて信じたのである
ほかのどんな国でこの経がこんなにも受け入れられただろう
この経はとりわけ日本人の心情に合っているのだろうか
それともほかに久遠の真理を伝えると称するものがないゆえに
ただそれゆえに
この経を学んできたのであろうか
時代は人を変え
人は環境によって変わるもの・・・
帰りの電車の中でも
全然眠くならず
妙に興奮して
注文書のお客様控を眺めている