横浜駅構内の通路を抜けて 自動的に外へ出る
西口広場は もう夕暮れだ 人々はそれぞれ自分の処に帰るのに忙しい
世の中には悲しいことが一杯ある
地球は 雑多な人間たちを乗せ 秒速三十キロのスピードで 暗くまがった空間のなかを滑ってゆく
善悪もなく 好嫌もなく 悲しみは悲しみのまま 芥子粒ほどの 喜びは喜びのまま