老いる

二人で老いるのは
美しい
ひとりで老いてゆくのは
さびしい

二人で老いるのは
幸せだ
ひとりで老いてゆけば
悲しみがつのっていく

二人で美しく老いるのは
稀なこと
ひとりで幸せに老いるのは
稀有な人

老いてゆくものよ
さびしさにたえ 悲しみにたえ 
かってはひととき幸せな日々があったことを思い
この道を行くほかはないことを知っている
それを知っていても
さびしさはつのり 悲しみも消えない 

平成二十五年十月
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