『パンセ』を読む
第五章 正義と現象の理由
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民衆の意見の健全さ。
着飾ることは、そんなにむなしいことではない。なぜなら、それは大勢の人間が自分のために 働いているということを示すことになるからだ。その髪かたちで、従者や香水造りなどをかかえていることを 示し、その胸飾りや糸やレースなどによって・・・。ところで、人手を多く持っているということ、ただの うわべや、ただの馬具とは話が違う。
人手を多く持てば持つほど、それだけその人は強いのである。着飾るということは自分の力を示す ことなのだ。
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公開日2008年2月16日