母の日に贈った紫陽花の鉢を あなたは庭に植えた
それから 毎年梅雨時になると 紫陽花は美しい紫色の花を咲かせ あなたはそれを愛でていた
あなたが生きていた 何事もなく平穏な日々を 紫陽花は見ていた
その後 知らない人が来て 紫陽花の木をバッサリ切ってしまった あなたの命を絶つかのように
今年は庭の紫陽花は 紫色の美しい花を咲かせない その花を愛でた あなたもいない