娘と父と ぎこちなく言葉を交わした二十余年
この時になって 順ちゃんは素(す)の言葉を投げつけた
お父さん 見て こんなに痩せちゃった
ああ 順ちゃん ベッドの上で身体をこちらに見せて なんて悲しいことを言うのだ
お父さんは 言葉が見つからず ただ黙って順ちゃんを見ていた それを今 その時を はげしく後悔している
本当に時間とともに 順ちゃんは死んでゆくだけなのか 死んでゆくだけなのか