寒波が関東南部まで押し寄せてきた 二月はいつも危険な季節だ
何故かわからぬが気が滅入る 誰にも会わないですむように うつむいて歩いている
居間のソファにだらしなく座って 書棚の一角をぼんやり見ている
お母さんと順ちゃんの写真がある その奥に小さい骨壺が並んでいる
どうして死んでしまったのか まだすることが沢山あったのに
どうして死んでしまったのか わたしのように 生きることは空しいなどと考えてはいなかったのに