物理の窓

素粒子は粒子であるか

5 素粒子が空間のどの点にいるかということは定められる

以上述べたように、素粒子は通常の粒子とちがったものだが、粒子と似たものでもある。素粒子が粒子に似た点は まだいくらでもある。その一つは、素粒子が空間のどこの点にいるか、ということを定めることである。 したがって素粒子がこれこれの点にいるということがらは意味をもったことがらである。実際にわれわれは素粒子の位置を定める 実験をもっている。前に蛍光板の実験の話をしたが、その実験で板の広い範囲が一面に光ることは決してなく、いつでも板のどこか の一点がポツリポツリと光るのである。しかして、板のどこかが光ったということは、その時に、実際、電子がそこにいたことを 意味する。このように素粒子は空間内の一点にその位置を定めることが出来るという点で、粒子に似ている。

これはやや精密でない言い方であるが一応ある近似でこう言ってもよい。

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更新12月21日