第ニ章 神なき人間の惨めさ
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この世のむなしさを悟らない人は、その人自身がまさにむなしいのだ。それで、騒ぎと、
気を紛らすことと、将来を考えることのなかにうずまっている青年たちみなを除いて、それを悟らない
人があろうか。
だが、彼らの気を紛らしているものを取り除いて見たまえ。彼らは退屈のあまり消耗してしまうだろう。
そこで彼らは、自分の虚無を、それとは知らずに感じるだろう。なぜなら、自分というものを眺めるほかなく、
そこから気を紛らすことができなくなるやいなや、堪えがたい悲しみに陥るということこそ、
まさに不幸であるとういうことだからである。
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