第一章 精神と文体とに関する思想
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自然な談話が、ある情念や現実を描くとき、人は自分が聞いていることの真実を自分自身のなかに
発見する。それが自分のなかにあったなどとは知らなかった真実をである。その結果、それをわれわれに
感じさせてくれる人を愛するようになる。なぜなら、その人は彼自身の持ちものを見せつけたのではなく、
われわれのものを見せてくれたのだからである。このようにして、われわれと彼とのあいだの知的一致が、
われわれの心を彼を愛するようにと必然的に傾けるばかりでなく、この恩恵がわれわれに彼を好ましく
させるのである。
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