素粒子は粒子であるか
6 素粒子のもつ運動量とエネルギーの値は定められる
もう一つ素粒子が粒子と似ているのは、その一つ一つがエネルギーや運動量の担い手になっているということである。
実際、例えば紫色の光の光子一個は、
0.0000000000052エルグ
のエネルギーと
0.00000000000000000000017グラム・センチメーター/秒
の運動量をもっている。光電効果のときにはこのエネルギーが電子に伝えられるので、これだけ
のエネルギーをもって電子が飛び出してくる。さらに電子の場合には、一つ一つが電荷
0.00000000048静電単位
と、質量
0.00000000000000000000000000098グラム
をもっている。これらの質量や、電荷やまたエネルギーの運動量は不可分のものであって、
その半分や1/3の電荷や質量をもった電子とか、その半分の紫の光子などは決してつかまえられたためし はない。
この意味で素粒子は不可分の粒子である。
7 素粒子はその位置と運動量とを二つ一緒には定められない
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