『量子力学と私』(朝永振一郎著 岩波文庫 緑152-1)を読んだ。もとより専門的な話になると分からないのであるが、 頭脳というものはある一定なレベルにあると、ほとんどゼロから一気に世界の最先端の分野で活躍できるものだと感心した。 湯川秀樹と朝永振一郎(京都大学の同窓)は、当時ヨーロッパで誕生しかけていた量子力学に、日本では誰も教えるものもなく、 教科書もない状態から、原論文を読み、試行錯誤しながら物理学の最先端の分野に入って一流の業績をあげたのである。 朝永氏の説明は懇切丁寧で素人にもよく分かる。二重スリットの実験を扱った「光子の裁判」も素晴らしいものであるが、 ここでは「素粒子は粒子であるか」を取り上げます。(管理人)