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冷泉帝が退位し、今上帝が即位する。明石の女御腹の第一皇子が春宮となる。
明くる年は朱雀院の五十の賀が執り行われる。源氏は、それを計画する女三の宮を後見する。
源氏は准太上天皇になり、その周辺の日常が淡々と語られる。六条院で、競射を催したり、女神楽を催したりする。源氏は夜な夜な女三宮に琴の秘曲を伝授する。
柏木は、女三の宮が忘れられず、ちらっと見た猫だけでも手許に置きたく、猫好きな春宮の処に行き、女三の宮の猫と血統の同じ猫をもらい受けて、女三の宮を偲ぶのだった。
真木柱は蛍兵部卿と結婚するが、夫婦仲は良くなかった。宮は亡くなった北の方が忘れられず、その面影を追いかけていた。真木柱が亡くなった北の方に気配も似ていないのにがっかりして、つれなく扱うのだった。
源氏は願果たしで住吉神社へお礼参りに行くが、何ごとも控え目に準備したつもりが、自ずから、今を盛りのその盛大な権勢を見せることになった。
六条院では、女神楽を計画し、その練習に明け暮れた。女三の宮へ源氏は、琴の秘曲を直接伝授した。
柏木は、女三の宮を諦められず、代わりに姉の二の宮と結婚するが、本命ではなく、適当なあしらいであった。
女三の宮お付きの女房は、小侍従といって、柏木の乳母の姉妹で三の宮の乳母の娘であった。柏木は小侍従を説得して手引することを承諾させた。
一方、紫の上が病になり、重篤になって、一度は息絶えるが、源氏が御息所の死霊のなせることだと喝破し、祈祷を続けさせると、紫の上は生き返った。
柏木は、小侍従の導きで女三の宮の寝屋に入り、強引に、長年の思いを遂げた。
女三の宮は妊娠した。柏木は体の具合が悪くなり、邸こもって寝込むようになった。
源氏は、紫の上が死ぬかも知れない心配の中、女三の宮を訪問した時、柏木が不用意にも遣った文を、敷物の隙から見つけて密通を疑う。
小松原末の齢に引かれてや野辺の若菜も年を摘むべき (34.28)
歌意 行く末永い幼子にあやかって野辺の若菜も長生きするだろう
※ このページは、渋谷栄一氏の源氏物語の世界によっています。人物の紹介、見出し区分等すべて、氏のサイトからいただき、そのまま載せました。ただしあらすじは自前。氏の驚くべき労作に感謝します。
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