源氏物語  朝顔 あらすじ 章立て 登場人物

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朝顔 あらすじ

源氏 32歳 内大臣

 父式部卿の宮が亡くなり、朝顔の君は斎院を退下し、式部卿の宮の旧邸桃園の宮に移った。そこに前斎院の叔母にあたる五宮も住んでいて、そのお見舞いを口実に、源氏は桃園の宮を訪れ、邸がすでに荒れはじめているのを感じる。
 女房の宣旨の案内で、朝顔の君と面談するが、源氏の求愛に対し、朝顔の君は容易に応ずる気配がない。世上、源氏と前斎院の結婚がとりざたされていた。紫の上はそれに悩んでいた。
 この邸で、尼になった源典侍に偶然出会うのだった。こちらの邸に仕えていたのである。

巻名の由来

斎院の朝顔の君は、父宮の死去で自邸の桃園に移った。源氏はさっそく訪問するが、姫は源氏になびかない。朝顔の君との相聞。

見し折のつゆ忘られぬ朝顔の花の盛りは過ぎやしぬらむ (源氏)(20.3)
そのむかし見た朝顔の忘れられない美しさ その花の盛りは過ぎたのでしょうか
秋果てて霧の籬にむすぼほれ あるかなきかに移る朝顔 (朝顔の君)(20.3)
歌意 秋も終わり霧がおりる垣根にからまって人知れず咲く朝顔のようなわたしです

朝顔 章立て

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20.1 九月、故桃園式部卿宮邸を訪問
斎院は、御服にて下りゐたまひにきかし。
20.2 朝顔姫君と対話
あなたの御前を見やりたまへば、枯れ枯れなる前栽の心ばへもことに見渡されて、のどやかに眺めたまふらむ御ありさま、・・・。
20.3 帰邸後に和歌を贈答しあう
心やましくて立ち出でたまひぬるは、まして、寝覚がちに思し続けらる。
20.4 源氏、執拗に朝顔姫君を恋う
東の対に離れおはして、宣旨を迎へつつ語らひたまふ。
20.5 朝顔姫君訪問の道中
夕つ方、神事なども止まりてさうざうしきに、つれづれと思しあまりて、五の宮に例の近づき参りたまふ。
20.6 宮邸に到着して門を入る
宮には、北面の人しげき方なる御門は、入りたまはむも軽々しければ、西なるがことことしきを、人入れさせたまひて、・・・。
20.7 宮邸で源典侍と出会う
 宮の御方に、例の、御物語聞こえたまふに、古事どものそこはかとなきうちはじめ、聞こえ尽くしたまへど、・・・。
20.8 朝顔姫君、源氏の求愛を拒むく
いふかひなくて、いとまめやかに怨じきこえて出でたまふも、いと若々しき心地したまへば、 ・・・。
20.9 紫の君、嫉妬す
大臣は、あながちに思しいらるるにしもあらねど、つれなき御けしきのうれたきに、・・・。
20.10 夜の庭の雪まろばし
雪のいたう降り積もりたる上に、今も散りつつ、松と竹とのけぢめをかしう見ゆる夕暮に、人の御容貌も光まさりて見ゆ。
20.11  源氏、往古の女性を語る
「一年、中宮の御前に雪の山作られたりし、世に古りたることなれど、なほめづらしくもはかなきことをしなしたまへりしかな。
20.12 藤壺、源氏の夢枕に立つ
月いよいよ澄みて、静かにおもしろし。

朝顔 登場人物

光る源氏の内大臣時代三十二歳の晩秋九月から冬までの物語
  • 光る源氏  ひかるげんじ  三十二歳 ····· (呼称)大臣
  • 冷泉帝  れいぜいてい  桐壺帝の第十皇子(実は光る源氏の子) ····· (呼称)内裏の上・内裏・主上
  • 紫の上  むらさきのうえ  源氏の正妻 ····· (呼称)対の上・二条院・女君・君
  • 朝顔の姫君  あさがおのひめぎみ  式部卿宮の姫君 ····· (呼称)斎院・前斎院
  • 女五の宮  おんなごのみや  桐壺院の妹宮 ····· (呼称)桃園の宮・女五の宮・宮/ 女三の宮(大宮・故葵の上の母)の妹君
  • 源典侍  げんないしのすけ    好色な老婆 ····· (呼称) 源典侍・祖母殿

※ このページは、渋谷栄一氏の源氏物語の世界によっています。人物の紹介、見出し区分等すべて、氏のサイトからいただき、そのまま載せました。ただしあらすじは自前。した。氏の驚くべき労作に感謝します。

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源氏物語  朝顔 あらすじ 章立て 登場人物

公開日2018年//月//日/ 改定2023年4月2日