源氏物語  桐壺 あらすじ 章立て 登場人物

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桐壷 あらすじ

源氏 1~12歳 誕生 成長 結婚

 源氏物語は、次のような書き出しで始まる。

いづれの御時にか、女御にょうご更衣こういあまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際きわにはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
(いずれの帝の御代であったか、大勢の女御、更衣がお仕えしているなかで、身分はそれほど高くはないが、ひときわ寵愛を受けていた更衣がいた。)
 この更衣は淑景舎しげいしゃに局が与えられ、壺(中庭)に桐が植えられていたことから、桐壷の更衣と呼ばれた。多くの女御更衣たちから、嫉妬され、いじめにあって、第二皇子光源氏を産んで、源氏が3歳の時亡くなってしまう。
 源氏は、天性の美しさに加え、学問・音楽の方面にも才能を発揮した。その頃来朝した高麗人のなかに評判の相人がいて、帝は密かに源氏の相見をさせる。帝王の相があるが、そうなると国が乱れる恐れがある、朝廷の重臣となって天の下を治めて安んずる相でもない、と告げられ、念のため大和の人相見の結果も踏まえて、臣籍降下し、源氏姓を与えた。
 帝は、先帝の四宮が、亡き桐壷更衣によく似ていると聞き、入内させて飛香舎ひぎょうしゃを与えた。四宮は藤壺と呼ばれた。帝は藤壺をこよなく愛し、源氏も藤壺を慕い、元服までは藤壺の御簾に出入りして育った。
 12歳で元服すると、源氏は左大臣の娘の葵の上と結婚した。葵の上の母は桐壷帝の同腹の妹の大宮で、葵の上は少し年上の16歳であった。

巻名の由来

時の帝に寵愛された更衣は、壺庭に桐が植えられていたので、桐壷の更衣と呼ばれ、帝も桐壷帝と呼ばれて、巻名になっている。

桐壷 章立て

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1.1 父帝と母桐壺更衣の物語
いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際きわにはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
1. 2 御子誕生(一歳)
先の世にも御契りや深かりけむ、世になく清らなる玉の男御子をのこみこさへ生まれたまひぬ。
1. 3 若宮の御袴着(三歳)
この御子三つになりたまふ年、御袴着のこと一の宮のたてまつりしに劣らず、内蔵寮くらづかさ、・・・。
1. 4 母御息所の死去
その年の夏、御息所、はかなき心地にわづらひて、まかでなむとしたまふを、暇さらに許させたまはず。
1. 5 故御息所の葬送
限りあれば、例の作法にをさめたてまつるを、母北の方、同じ煙にのぼりなむと、泣きこがれたまひて、・・・。
1. 6 父帝悲しみの日々
はかなく日ごろ過ぎて、後のわざなどにもこまかにとぶらはせたまふ。
1. 7 靫負命婦の弔問
野分立ちて、にはかに肌寒き夕暮のほど、常よりも思し出づること多くて、 靫負命婦といふを遣はす。
1. 8 命婦帰参
命婦は、「まだ大殿籠もらせたまはざりける」と、あはれに見たてまつる。
1. 9 若宮参内(四歳)
月日経て、若宮参りたまひぬ。いとどこの世のものならず清らにおよすげたまへれば、いとゆゆしう思したり。
1.10 読書始め(七歳)
今は内裏にのみさぶらひたまふ。七つになりたまへば、読書始はじめなどせさせたまひて、世に知らず聡う賢くおはすれば、・・・。
1.11 高麗人の観相、源姓賜わる
そのころ、高麗人の参れる中に、かしこき相人ありけるを聞こし召して、宮の内に召さむことは、宇多の帝の御誡あれば、いみじう忍びて、この御子を鴻臚館に遣はしたり。
1.12 先帝の四宮(藤壺)入内
年月に添へて、御息所の御ことを思し忘るる折なし。
1.13 源氏、藤壺を思慕
源氏の君は、御あたり去りたまはぬを、ましてしげく渡らせたまふ御方は、え恥ぢあへたまはず。
1.14 源氏元服(十二歳)
この君の御童姿、いと変へまうく思せど、十二にて御元服したまふ。
1.15 源氏、左大臣家の娘(葵上)と結婚
その夜、大臣の御里に源氏の君まかでさせたまふ。作法世にめづらしきまで、もてかしづききこえたまへり。
1.16 源氏、成人の後
大人になりたまひて後は、ありしやうに御簾の内にも入れたまはず。

桐壷 登場人物

※ このページは、渋谷栄一氏の源氏物語の世界によっています。章分け、登場人物等すべて、氏のサイトからいただき、そのまま載せました。ただしあらすじは自前。氏の驚くべき労作に感謝します。

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公開日2016年2月28日/改定2023年1月26日