極楽国土には七宝の池があって、そのなかには八種の効能に富んだ水があふれている。 その池の底は純金の砂がしかれ、 池の四辺の階段は金・銀・瑠璃(るり)・玻瓈(はり)からできている。
かの仏国土ではいつも天の音楽が鳴り、地面は黄金でできている。昼に三度、夜に三度、 曼陀羅華(まんだらけ)がふっている。
かの仏国土ではそよ風が吹くと、宝石でできた並木や網飾りが妙なる音をだして鳴り響く。 たとえば百千種の楽器が同時に鳴るような ものだ。この音を聞く者は皆、自然に念仏・念法・念僧の思いがわいてくる。